2023年2月、今年もようやく待ちわびた一級品の石が採れました!!
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2023年2月、今年もようやく待ちわびた一級品の石が採れました!!
【2023年2月 稲田石の採掘現場の様子】
写真は、ちょうど採掘したばかりの稲田石の原石です。火薬を使って岩盤からはがし終えた、まさに歓喜の瞬間です^^
15ヘクタール、東京ドームおよそ5個分の広さの広大な丁場では、日々稲田石の採掘が続けられています。この石にたどり着くまでにも周りに同じような岩盤がたくさんあったのですが、見た目は一見同じようなものでもサビや傷を多く含んだ部分が多く、いわゆる二級品、三級品ばかり出ていたのがここ数カ月の状態でした。採れども採れども二級三級ばかり…という現状で、せっかくご依頼をいただいてもお待ちいただいている状況だったのですが・・・このたび、やっと一級品にたどり着きました!今回はその採掘の様子を、動画と画像でご紹介いたします!
【採掘のようす】※※※※27秒頃に大きな音が出ますのでご注意下さい※※※
動画中、冒頭はこのような状態です。発破といって、火薬を使って岩盤から石を切り離します。印のように火薬を詰める穴をドリルで直線状に開けて、その穴に火薬を詰めていきます。穴の深さは4~5mほどで、この石では2,30ヵ所開けました。
使用するのは黒色火薬で、穴の一番底に火薬を詰めたら、その上に砂を詰め、穴の中間あたりにまた火薬を詰め、さらに砂を詰めます。できるだけ石を傷めないように、かつ岩盤からも切り離せるよう火薬の量を調整しており、穴の数もすべて職人が計算しています。また、切り離す予定の場所には、大きめの石を置いています。火薬で切り離した際に石が落ちて隙間を作るためです。
爆発した瞬間です。火薬で石が岩盤から離れ、置いていた石は下に落ちました。
噴煙が少し収まる頃には爆発の瞬間よりも隙間が狭まっていますが、さきほど置いていた石が落ちて隙間を作っているので、くっついてしまうことはありません。
火薬を詰めた穴のあとが分かりますね。このあとは、最初のお写真のように重機で切り離した石を引き倒します。この隙間にショベルを差し込んで引き倒しますが、この石だけでも何百トンという重さがあり、重機1台では無理なので、2台で息をあわせて行います。まさに職人技といえる作業です。
しばらく時間が経ってから、職人が近くまで行ってきちんと割れているか確認します。このまま引き倒してよいか、追加で作業しなくては離れないのか、など状況を確認して、次の工程に移ります。
重機を使って引き倒すと、石の断面はこのようになっています。縦の筋がドリルで開けた穴で、一番下と真ん中あたりに火薬の跡が黒く残っています。このままではさすがに運べませんので、この場所でだいたい1トンから3トンくらいまで、トラックに積める大きさまで小割していきます。多くは近年標準的にご注文をいただく6尺から8尺くらいの寸法で小割していますが、長物が欲しいというご依頼があれば必要に応じて調整しております。
以上、2023年2月現在の稲田石の採掘状況でした。数か月振りに自信を持って皆様にお届けできる、良質の石が採れる場所にやっとたどり着きましたので、今後もどんどん採掘を続けていきます!